ろみじゅりっ!
それが、
“月影一族”。
ヴァンパイアの血統で
ヴァンパイアの始祖の血を
受け継いでいる。
しかし、
魔女はヴァンパイアを嫌った。
ヴァンパイアは魔女を嫌った。
お互いを嫌いあった末、
戦争が起こった。
いまは二度とそんなことが
ないように。
それがみんなの願いでも
あるから、
仮の平和が成り立っている。
人間とヴァンパイアと魔女の共存
その実現の表れを示すため
この学園ができたのだ。
昼間は人間
夜は裏世界の住人
それぞれがそれぞれの時間に
授業を受けている
昼と夜に分けているのは
万が一が起こらないように
するため。
例えば、ヴァンパイアが
人間を殺したり…とかね。
そしてこの学園は全寮制だ。
だから、監視役として
私と、
ヴァンパイアの頂点の入学を
強制された。
「のばら…あれが…噂の…?」
「そうよ。月影悠。ヴァンパイアの頂点よ…」
悠とは幼いころからの
友達だった。
「レイ、ちゃんと挨拶してね」
「思っていたよりずっと綺麗な方ね。月影様って」
レイは悠を見てうっとりしていた。
それもヴァンパイアの
完璧と言っていいほどの
見た目のせいだ。