ろみじゅりっ!
「では悠様とのばら様が寮長になったことを記念して…乾杯!」
それが合図でパーティーが
始まった。
音楽が流れ始め、
中央でダンスをする者もいる。
「のーばら様っ」
「?」
「ボクは悠の友達なんだっ♪」
「悠の…?」
「そ。瑠架っていうんだ。よろしくね♪のばらちゃん」
「よろしく」
瑠架は悠とはまったく違うタイプで
静かな悠とは違って
よく喋るタイプのようだった。
「ずいぶんおしゃべりなのね」
「悠が昔からあんなんで喋らないからこうなったのさ」
はははっと笑う瑠架は
悪い人ではなさそうだった。
「悠って昔からほんとにそうよね。なんていうか落ち着きはらっちゃって…」
「じじくさいんじゃない?」
「…ぷっ…。やだっ…お年寄りはよく喋るものよ?それならあなたの方がじじくさいわ」
「だれがじじくさいって?」
ぬっと後ろから現れる悠。
それを見てなぜかうれしそうに
ニコニコ笑っている瑠架。
どっちも恐ろしい。
「やだなぁ。君のことに決まってるじゃない」
瑠架は手をぱたぱたさせて
まるでおばさんのようだ。
こっちはばばくさいのかも
しれない。
「ほら…のばらこっちにおいで?一緒に踊ろう」
「ちょっと待った~。のばらちゃんはボクと踊るの」
「…?」
ぐいっと2人に手を引っぱられ
訴える暇などなく
中央のダンス広場に来てしまった。
「瑠架…手を離しなよ…」
「いやだね。三人で踊ろうよ♪」
「は!!?」
そんな…無茶です!
瑠架三佐!!!
「はい♪ここでターン♪」
なにやってるのかしら私…。