この世の全てが敵だとしても


「んー、

まぁ、いいか。」


モゴモゴと口を動かし、煮えきらない中西を見ながら久実は機嫌のよさそうな声でそう言った。

そんな久実の様子をみてホと一息つこうとした中西に、

「そんなことよりもセクハラでここにとばされたっていう噂の方が気になるしね?」

息をつく間もなく、大きな大きな爆弾が、突拍子もなく落とされた。

もう一度ニコリと笑った久実に、悪気は見えない。





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