この世の全てが敵だとしても


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「ごっめーん。」


そう言って遠くから走ってくるのは久実だ。


「30分遅刻。」


正確には33分。


自分から私の予定も聞かずに予定をたてたくせに、遅刻するなんて。


秋が近づいてきた今日この頃。


夜の8時過ぎといえども、まだまだ暑さは健在のようだ。


軽く汗ばむ首筋に肩より少し下まで伸びた髪が張り付く。






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