この世の全てが敵だとしても
「うっそ?!ま、じ?」
先ほどまでのキラキラした目から、軽蔑したような、
眉ねにたくさんのシワを寄せる顔になったのは、
一瞬だった。
念のため、と
「まぁ、私も噂で聞いただけだから。」
言葉を付け足しておく。
「へー、」
その言葉はほとんど無視されたけれども、
私が言い出した、なんて言われたら困るから。
セクハラは事実だけど、中西は本気で隠そうとしてたから、逆恨みされても嫌だし。
それに、
アノコトがバレたら困るのはあたしだからね。