ピエロ-私と中年男の記録-
代わり
「警察犬の主人…??」

何となく、かっこいい気はした。

「どんなことするん??」

わくわくした私は身を乗り出して聞いた。

「お。興味あるんか。」

私と妹は新聞のおっちゃんの側に寄っていった。

「犬は二匹飼っててな…」

新聞のおっちゃんは犬の訓練を任されているらしい。今思えば、それは副業なのか、新聞配達が副業なのか、色々不思議で分からないが。

話は続いている。


…あ…


小指のおっちゃんと仲良くなり始めた頃を思い出した。



おっちゃん交代。



母を見ると、小指のおっちゃんがいつも座る席を見ていた。

ママが

「来んなぁ。」

とカウンターを拭きながら言った。

母はゆっくり縦に首を振るだけだった。
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