ピエロ-私と中年男の記録-
足
約束どおり、八時に新聞のおっちゃんが来た。
母が挨拶をした。
父は出て来ない。
私と妹は車に乗った。
おっちゃんは、出会った頃よりよく話すようになっている。
妹は楽しそうに返す。
私は普通に返す。
何気無く、欲しい本があるけど、近所には売ってないので買えないと言った。
銭湯から出て、帰るのかと思ったら、車が違う方向へ走っていた。
「どこ行くん??」
びっくりして聞いた。
「ん〜…」
としか、おっちゃんは言わない。
着いた場所は遠くの本屋。
妹は寝ている。
おっちゃん、いつまでこんなんするん??
いつまで私んち来るん??
いつまで私を車に乗せて走るん??
いつまで無理して沢山話すん??
照らす月が、悲しかった。
母が挨拶をした。
父は出て来ない。
私と妹は車に乗った。
おっちゃんは、出会った頃よりよく話すようになっている。
妹は楽しそうに返す。
私は普通に返す。
何気無く、欲しい本があるけど、近所には売ってないので買えないと言った。
銭湯から出て、帰るのかと思ったら、車が違う方向へ走っていた。
「どこ行くん??」
びっくりして聞いた。
「ん〜…」
としか、おっちゃんは言わない。
着いた場所は遠くの本屋。
妹は寝ている。
おっちゃん、いつまでこんなんするん??
いつまで私んち来るん??
いつまで私を車に乗せて走るん??
いつまで無理して沢山話すん??
照らす月が、悲しかった。