ピエロ-私と中年男の記録-
思春期
私は中学生になった。

相変わらず新聞のおっちゃんは、私の「足」だ。
私も思春期に入り、少しは「足」の数を減らしたつもりだった。



火傷の跡は消えることはないが。

当時、ルーズソックスが流行っていたので、私はありがたくその波に乗り、火傷を隠していた。


その年くらいになったら、皆色気付いて、付き合い始めたり、スカートを短くしたり。


中には…すごい年の離れた男性と遊んでいたり。


何も言わなかったが、今思えば援交だったのかも。




小指のおっちゃんとは、ほとんど会わなかった。たまに家に来ていたようだが、私は誰か来てると思えば自分の部屋にいた。


相変わらず、母は、「おっさん」には、優しくしていたんだろう。



それに甘えるおっさん。

母には、別に文句は無い。


おっさんって生き物が、何かと面倒なんだ。




こっちがちょっと優しくしたり、話かけるだけで、舞い上がる生き物。
< 36 / 38 >

この作品をシェア

pagetop