【短】恋の季節
あまり裕福でもない家のわたしが塾にいくことに
両親が頭をかかえていることをひそかに知り
わたしは図書館で勉強するようにした。
(ちょうど近くに新しく出来たところだし…。)
新しくなった図書館は
自習室も3倍になり、
カフェも増設されたことも話題になって
高校生だけでなく大学生まで利用していた。
そのうえ駅のそばに移動したもんだから
古い図書館には見向きもしなかった人も、わざわざ遠くから来るようになった。
そのために。
(わたし、がっつり地元民なのに…。)
電車で来る人たちなどで人数が多すぎて自習室を使えず、
少し遠回りをするけれど、静かで小さな図書館に行くことに。