空色のテロリスト
石橋先生が
普段の歴史の授業のように
とんとん、と解説していく。
「その大使というのは
必ず数え年15歳の子を
立てるという決まりで
つまり前の忌み年に
生まれた子ということですね」
なんなんだ。
「我々としては、
尾久山さんに頼もうと。
というのも大使というのは
難しい役目なので
なんていうんですか、
賢い人?頭のいい人?に
お願いする?決まりなんです。」
え、ムリです。ムリ。
そういうめんどくさいこと
ほんとやめてください。
ていうかそれ引き受けたら
絶対放課後残されるでしょ。
基本早く帰りたいんで。
実行委員だけで勘弁です。
「あのー、その
役目というか、仕事って
内容はどんなんですか?
放課後残るとかは
ちょっとできないんですが…」