空色のテロリスト
わたしの発言に
誰もがうなり頭を抱える。
「え?なんでなんで。」
大の大人たちが。
こんな現実味のない話に
こぞって頭を
悩ませているなんて。
なんという光景。
「尾久山は至極まっとうな
ことを言っているよ。
本来尾久山が正しいんだよ。」
「理科の先生までもが
信じるほどに
確かな伝説なんですか?
魔物って何をするんですか?」
石橋先生はさっきよりも
重たーいため息をついた。
「過去の事例を見ると
大使が任務を
遂行できなかった年は
ありえないほど
県立高校の合格率が
悪いんです。」
「え?ほんとですかそれ」
「調べたんだけど
落ちた奴らが無茶な学校に
出願したわけでは
決してなくて、
成績的にまったく問題ない
と思われるところを受けて
落ちたやつもたくさんいた。」
進路指導主事のハスタツに
そう言われたら、
何も返せない。