空色のテロリスト

「オレもそれは疑問に思うが
  これにはまだ続きがある。」


花の嫁ぎ先は富豪の若旦那で
家来が何人もいた。
花は家事をする必要がなかった。

花は夫の有り余る富と
自分の持て余した時間を使って
寺子屋のようなものを始めた。

村の子どもを集めて
村の決まりや料理の仕方など
今で言う家庭科のような内容を
教えていたようだ。

そんなところに、
いつだか花がやっつけた
野郎の霊魂が襲ってくる。
奴らは墓を抜け出したのだ。


またまた、
野郎どもが攻撃に出るのを
一番早くに察知したのは
先祖の墓参りをしていた
村のしがない百姓
志んのすけであったが、
彼が持つ武器は鍬1本。

幽霊にくわを振り回しても
どうにもなるわけはなく。


志んのすけをあっさり交わして
幽霊たちは花の屋敷を目指す。
足のない生き物の速さに
彼の足では到底追いつかない。

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