先生達とルームシェア!?
こそっと、カーテンの中を除く。
「あ…」
あたしは、良く知ってるその人に安心して近寄った。
可愛い寝顔…幼い子みたい。
眼鏡がないからかも知れないけど、いつもからは想像できないほど無防備な表情。
手を伸ばして、顔にかかる長い前髪をはらった。
すると、その人はうっすら目を開いてあたしを見ると、ふっと今までに見たことがないような、とても優しい笑顔になった。
「…さゆり……」
―……え?
「…さゆ……り…」
「龍ちゃん…?」
「さゆ………」
目の前で微笑んでいる龍ちゃんは、あたしを見ていながらあたしを見てない。
さゆり…って?
龍ちゃんはゆっくりと目を瞑った。
あたしは見逃さなかった。
―…龍ちゃんの瞳から一筋の涙が流れたことを。