先生達とルームシェア!?
「でも、名前知らなかったよね?」
不思議だー!と桃花は首を捻る。
「まさか、ナンパで知り合ったとか?」
「いや、そういうのじゃないんだけど…」
桃花達は、どんどんあたしに質問を投げつける。
どうしようと、悩んでいるとタイミングが良くチャイムがなった。
納得行かないような表情だったけど、しぶしぶ自分たちの席に戻ってくれた。
次はいずみんの授業だ。しっかり聞かないと後で怒られちゃう!
「なあ、吉谷」
「ん?」
授業が始まって少ししたころ、蒼太があたしの方をトントンと叩いた。
眠気なんてとっくの昔に覚めてしまっていた。
あたしは少し体を横向けて、後ろの蒼太を見た。
「長瀬とか言うやつのネックレスにしてる指輪ってさ、この前のやつじゃねーの?」
「え…」
「あのあと、あいつに会いに行ったのか?」
なんであの指輪だってわかるの!?
あんな少し見ただけで普通覚えれる?
蒼太って変なとこ記憶いいよなぁ、目も良いし。
なあ、どうなんだよ、と蒼太はあたしを見た。