先生達とルームシェア!?



「で、なんやったっけ?なんで家出したかって?」


あ、一応ちゃんと聞いてくれてるんだ。

あたしは、うんうんと頷いた。


「親とケンカでもしたの?」

「ううん?全く。家出って言うか、旅みたいなもん?」

「はい?」


これまた、よくわからない答えが返ってきた。

旅…?どういうこと?
帰国子女って聞いたけど、外国行くと考えが違ってくるのかな…?


「龍にぃにも会いたかったし、なんとなーく来てみただけやで」

「なんとなーくって…」


あぁ、もうわからない。
理解不能だ。

あたしは精一杯頭を捻った。

そんなあたしを見て透くんは笑った。


「まぁ、ええやん?そんなん気にせんでも!」

「う、うん…?」

「よっしゃー!今日は遊びつくそうや!寝んとこ!オールオール!」


そんなことを言いながら、肩を組んでくる透くん。

て、テンションが高い…
それに体が近い…!!

でもなんでだろう…嫌じゃないんだよね。
透くんって、なんとなく人が作る壁とかを、ひょいって軽々越えてきてる気がする。

心地良い透くんの匂いに安心しながらあたしは思った。


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