先生達とルームシェア!?



「あ、吉谷お……っ」


…はよ。

呟くような声は聞こえたような聞こえなかったような。

偶然、下駄箱のところで蒼太に会った。


「おはよ、蒼太!どうしたの?」

「お前なんでこいつときてんの?」


蒼太の目線の先には透くん。

こいつ…っていうのは、どう考えても透くんだよね。

ニコニコ笑顔の透くんとは対照的に、蒼太に表情はなかった。


「なんでって…たまたまさっき会ったんだよ」

「ほんとか?」

「ほんとほんと!」


ちょっと前いずみんに、瑞希は嘘つくとき顔に出やすすぎ、って言われたのを思い出す。

どうかバレませんように……。


「そ、ならいいけど」


納得してくれたみたいで、ホッと胸を撫で下ろす。


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