先生達とルームシェア!?
「じゃあね…」
あたしがそういって去ろうとしたとき。
「えー?久々に会ったんだしちょっと喋ろーよ!」
何を思ったのか、葉月はあたしの腕を掴んで離さない。
葉月は覚えてないの?
あたしを、いじめたこと。
それとも、葉月の中ではあれはいじめてたことにはならないの?
期間が過ぎればまた友達なの?
「相談があるの!」
「そ、そうだん…」
そう!と嬉しそうに微笑んで、長いゆるく巻かれた髪をクルクルと指先でいじりだした。
「あのね、瑞希のクラスにぃ~、透くんっているじゃない?」
「うん、いるけど…」
あたしはさっきのことを思い出して恥ずかしくなる。
そういえば急に逃げ出してきちゃったんだ…
どうしよう、顔合わせづらいな。
「なんかぁ、瑞希と仲良いらしいじゃん?私、透くんのこと気になってて~」
「えっ…」
「だから、紹介してほしいっていうか~、協力してほしいの!」
協力…?
近くでめんどくさそうにケータイを触ってる有内くんが目に入った。
「私のこと勧めながら紹介してくれるだけでいいからさぁ!ね、いいでしょ?」
あたしの手を握って見つめてくる葉月。