先生達とルームシェア!?

文化祭の終わりに




そのまま適当に廊下を歩き、人気の少ないところまできたあたしは、立ち止まり、はぁ…とため息をつく。

もうわけがわかんないよ。
頭がぐちゃぐちゃになりそう。

いろいろ考えていると、後ろからポンと頭に手が乗せられそのまま撫でられた。

なぜか見なくても誰かわかるよ。
ふんわり香る匂いと、優しい頭の撫で方で。


「龍ちゃん」

「ん」


振り返ると優しい笑顔の龍ちゃん。


「…しんどそう」

「大丈夫だよ!」


龍ちゃんって鋭い。
なんでも見透かされそうだもん。


「店番は?」

「あ……」


いろいろありすぎて忘れてたけど、勝手に抜けてきたんだった。

どうしよう、戻った方がいいかな…。


「戻りたくない理由があるなら、保健室…くる?」


そういって歩き出した龍ちゃんのあとを、何も考えずについていくあたし。


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