先生達とルームシェア!?
「俺は…龍にぃを助けてあげてほしいけど、好きな子が傷付くとこを見たくない…。だから龍にぃはやめとき」
「透くん…」
「……なーんて。俺、最低やな。こんな話して、瑞希ちゃんが俺んとこ来るわけちゃうのに」
「ごめん…それでもやっぱり龍ちゃんが好き。私が龍ちゃんを助けたい」
そっか…と目を伏せる。
「でも、瑞希ちゃんなら龍にぃを助けれるかもな」
「なんでそう思うの?」
「有内の…あんまり思い出したくないかも知れんけど、龍にぃが助けに行ったやん」
体育館倉庫に連れ去られたときのことか。
あの時のことを思い出すと、龍ちゃんがしてくれた消毒を思い出すから…
今はなんか恥ずかしい。
「龍にぃがあんなに感情剥き出しなん初めてみたし、勢い余って有内のこと殴ろうとするし。俺めっちゃ必死に止めたけどさ。
教師なんて立場より瑞希ちゃんのことを大切に思ってるんやろなって、あのとき思った。
少しずつ龍にぃは前に進んでるんかもって」
「そんなことがあったんだ…」
あのとき龍ちゃんが来てくれてすぐに安心して意識飛ばしちゃったからなぁ。
「今はまだちょっと応援できへんけど、龍にぃのこと頼むな」
「うん、任せて!」
「じゃあ、帰ろっか」
そう言って、私たちは立ち上がる。