先生達とルームシェア!?
有内くんは肘を床につき、顔を近づける。
「や、やめっ!」
肩に手を置いて有内くんを押すけど、びくともしない。
どうしよう…あたしどうなっちゃうの?
怖いよ…
―ガラッ
「よーしたーにさーん?」
「いっ、先生!!た、たす…っ」
いずみんの声が聞こえて、助けて。そう言いかけたとき、有内くんはスッとあたしから退いた。
そして手をとって、あたしを立たせた。
本棚の影で、あたし達のことは見えてなかったのか、あれ?どこー?と、能天気な声を出してる。
それからすぐにいずみんは、ヒョコッと本棚の陰から顔を覗かせた。
でも隣に有内くんがいることに気がつくと、キッと目を細めた。
「君、誰?」
「あ…えと…」
「1組の有内です」
1組はいずみんの担当外なのか、頭を傾げる。
それにしても…有内くんはなんでそんなに冷静に喋れるの…?