青空、ハレの日☆年中ハレバレ
「それじゃ早速やってみましょう。確か頭がよくなる栄養素はDHAって言われていたわね」

「ドコサヘキサゴン酸だね!」

「ドコサヘキサエン酸だ」

 空兎の一文字違いに素早く的確に突っ込んでしまう仙太。もはや習性としか思えないスピードだ。

「うん、それそれ! 確か魚系だよね!」

「せっちゃん、あるかしら?」

 セレビアに尋ねられ、仙太は冷蔵庫の中を思い出す。確か三日ほど前に五時を過ぎたスーパーでタイムセールスをやっていた際、半額になった秋刀魚を買っていた。

 それがまだ食べずに冷凍庫に残ったままだ。

「そういえば・・・・・・」

「訊くより、冷蔵庫行ったほうが早いって! ゴー!!」

「それもそうね」

 仙太が言うよりも先にその空兎の発言で二人は一階の台所へと行ってしまった。

「・・・・・・・勝手にして」

 溜息を一つ漏らした仙太は机に向かって、ようやく勉強を再開した。


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