青空、ハレの日☆年中ハレバレ
 僕がお礼を言うと、赤坂さんが「んふふ〜」変な笑いを……。お酒のせいですね。

「酒ばっかじゃアカンじゃろうが!ほれ、緋上くん、焼き鳥も食いんしゃい!ここの焼き鳥は、なまら美味いけんのぉ!」

 早沱さん、どこのご出身なのですか?

 確かに先程頂きましたがこの焼き鳥は絶品ですね。空兎ちゃんを連れてきてあげたら喜びそうです。

 などと考えていたら突然、赤坂さんが僕の右腕を絡めてき始めました。

 あの、なんでしょう?


「緋上さんてぇ、好きな人ぉ〜いるんですかぁ〜?」

 舌が縺(もつ)れかかってますよ?大丈夫……じゃないですね。すでに顔も真っ赤ですし、目も胡乱(うろん)です。

「えっと、とりあえずお水を飲まれた方がよろしいかと思いますが?」

「えへへ〜〜大丈夫で・す・よ!まだ酔っ払っていまひぇんてぇ」

 背中叩かないでください。ヒーローでも痛いんですから。

 といっても背中を叩かれてる僕では上手く喋れませんから、お三方に助けを求めようと、目を向けたのですが……


 ぐがー!ぐがー!


 一番、体格の良い早沱さんが真ん中で大の字になって、左右に仲良く海上さんと北郷さんが寝てらっしゃる。………早くないですか?

 変だと思った僕は、飲んでいたお酒に注目しました。


 アルコール度数 五十%「蛇殺(へびごろし)」


 納得です。

「はぁ……」

 軽く頭痛がするのはお酒のせいですかね……これでも強い方なのですが。


 …………あれ?赤坂さん?


「きゃっ!ちょっ、と、やめて!」

「!」

 僕の腕に絡み付いていた赤坂さんの腕が、突然離れたわけです。
 彼女の腕は三人組の男性の内一人によって掴まれてました。

 皆さん仕事終わりのサラリーマンの方逹でしょうか、明らかに酔っ払った目をしています。

 ………お酒は程々が一番ですね。

 僕が立ち上がると、赤坂さんの腕を掴んでいる男の方が喧嘩腰になって言います。

「なんだ、文句あるのかよぉ!」

「あの、その人を離してもらえませんか?嫌がってますし」

「ヤダね。この姉ちゃんは俺らの席でお酌するのよーん」
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