キミのとなり


萌side


「今日の夜ご飯は…サラダだけです…ダイエット中なんで…っと、画像を添付して…よしっ!OK!!」


「萌、お行儀悪いわよ。」


「あ、ごめん。」


「本当にサラダだけでいいの?体調崩しちゃうわよ?」


「いいのいいの!好きな人のためならいくらでも痩せちゃう!!」


「好きな人って、もしかして、彼氏?!」


紗希ったらはりきりすぎ…。


「ううん、違うよ。全然手の届かない人。私にはもったいないくらい。」


「へえ、かっこいいの?」


「うん、かっこいい。でも、すごくいい人なの。」


「そんなの外面だけよ。きっと腹黒いはず。」


「なんでそんなのわかるの?」


少しムッとしちゃう。


「イケメンってあんまりいい奴いないわよ~。」


「そんなの偏見だよ。」


「だってそうじゃないの。顔がいい奴は鼻にかけてて自分を他人に良く見せる方法を知ってるのよ。だからあんたの好きな人は絶対腹黒いはず。」


「そんなわけないじゃん。私が選んだ人だからすごくいい人だよ。私、その人のこと、去年からずっと好きなの。」


「あっそ。お姉ちゃん騙されないようにね。」


「だ~か~ら~、私の好きな人はそんな人じゃないっての!」


「はいはい、わかりました。萌が後で後悔しなければいいけどね。」


「後悔なんてしないもん!」


スマホを持ってテーブルを離れるとソファに横になった。


「明日…学校でね…っと。」


この私のまっすぐな想いがキミに届きますように。



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