キミのとなり
2度目の告白とキミの過去

神崎羅斗


この学校でその名を知らない者はいない、ヘタすれば他校も。


芸能人並に整った顔


サラサラの黒髪


背が高くてスタイルも良い。


芸能界にスカウトされた経験が何度もあるが本人は全く興味がないらしい。


女の子に対しては冷たくて、教室で男の子と喋ってるときは案外普通。


昨日は家に帰るまでずっと泣いてた。


でも、家に帰って告白のシチュエーションを考えてたら涙が引いてドキドキな気持ちでいっぱいになった。


私ってホントお調子者。


にしても放課後の体育館裏ってなんでこんなに涼しいんだろ。


大きく息を吸って肺に桜のにおいを閉じ込める。


「…い…おい!!」


「はっ…はいぃぃぃぃ!!!」


びっくりしてその声の方に振り返る。


「話って何?告白なら早くすましてくれない?」


冷たい目。


私…なんか睨まれてる…。


でも、負けない!


覚悟して胸いっぱいに息を吸い込む。


「好きです、付き合ってください!」


「無理。」


「お願いしますから!」


「女は信用できない。」


「えっ…。」


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