キミのとなり
「だから羅斗くん女の子には冷たいんだ…。」
「うん…。中学までは本当に女子と普通に喋ってて全然女嫌いじゃない奴だったのにな…。」
「よっぽど傷ついたんだね…ひかりさんのこと…。」
「幼馴染でもあったからなアイツにとって。」
「そうだったんだ…。」
「だってアイツ言ってた。ひかりに告白する前に…ひかりは一番よく俺のことをわかってくれてる大切な奴なんだ…って…。」
切なくて苦しくて涙が止まらない。
「わたしっ…よくわかってますっ…羅斗くんはっ…本当は…いい人っ…だって…。」
「相沢さんならきっとうまくいくよ。だって相沢さんめずらしいもん。」
「えっ…?」
「今までアイツに告ってきたやつ、アイツにフラれたからって急に態度変えたもん。」
「それって自分勝手じゃん。」
「だよな~。女って自分勝手な生き物だよな~。あっ、でも、相沢さんだけは特別。」
「でも…羅斗くん…私に振り向いてくれないと思う…。私も…一応、女だから…。」
「じゃあ、振り向かせればいいんだよ。」
「えっ…。」
「相沢さんのそのまっすぐな気持ちでアイツを振り向かせればいいんだよ。」
「…。」
「じゃ、これからアイツを振り向かせれるように頑張ってね!」
内田くんは私に向かって手を振ると走って先に帰っちゃった。
「…まっすぐな…気持ち…。」