俺様で、先輩で…
「あたしの家………ここなので……」
泣き止んでまたちょっと歩き出したらすぐについた家。
学校から、結構近い。
「おぅ…じゃあな!」
離れたくねぇな………
ちょっとだけ。
ちょっとだけだけどそう思った。
来た道を戻ろうとしたら
グィッ……
遠慮がちに捕まれた制服。
「ん?どうした?」
振り替えると俯いた南 愛。
「まだ、帰らないで……」
今にも消えそうな声でそう言った。
キュン……
久しぶりに胸が高鳴ったな……。
俺のことキュンってさせるなんてお前すげーよ。