君の字 <<==短編==>>
「ごめんな…那緒」


 苦しめてごめん。



 もう傷つけたりしないって思ったのに…。

 俺は何を間違えたんだろう。




「返事いらないって書いてあるじゃない!!振るぐらいなら追いかけてこないでよ。もう、いいから。諦めるために書いたから」





 そう言って俺を振りほどいて走って行ってしまった。


 俺がいつ那緒をふった?



 なんで勝手に思いこむんだよ…っ!








 気持ちがなかなか伝わらない。


 こんなにも那緒が好きなのに…。
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