君の字 <<==短編==>>
 礼ちゃんと喧嘩してから一週間がたった今日、俺は礼ちゃんに告げる。


 俺は礼ちゃんが好きだったんだ。


 本当に。




 だけど、あの日から、俺の心をうめつくしているのは、那緒なんだ。






 春の日差しがぽかぽかとしているこの日、俺と礼ちゃんは別れた。



 ごめん。


 礼ちゃん、今までありがとう。








 薄々気づいていた礼ちゃん。

 それでも俺を好きでいてくれた礼ちゃん。






 礼ちゃん、自分勝手な俺でごめん…。
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