双子の姉妹の マキとマイ
「今宵も存分に楽しめるよう、我が娘。マキとマイによる余興をお見せしよう。皆のもの、道を開けよ!」
すると私のいるところから、ぱっくりとお父様たちがいる上の階まで、皆が道を開けた。
お父様は一回。
たった一回だけ指をならした。
するとお父様のところまでつづく階段があらわれた。
……すごい。
やっぱり違うわ。
何もない状態から、ここまで大きなものを出すなんて……。
私は大きく息を吸い込んだ。
大丈夫よ。
いつもの私でいくの。
成功するわ。
私はそう自分に言い聞かせて、手すりをつかんだ。