双子の姉妹の マキとマイ
「よし!」


響夏は勢いよく立ち上がるとニカっと笑うと言った。



「マキ!魔界を案内してよ!」


「………は?」


私のなかで何かが弾けた。


なんで、そんなこと言うの?


私の妹が…マイが追放されるかもしれないのに。


なんでそんなに笑っていられるわけ?


私はドレスの裾をギュッと握った。


響夏はそんな私の腕を引っ張って言った。


「俺は魔界の美術館に行きたい!!」


そして、私の腕を引っ張ったまま走り出した。


私は最初は抵抗していたけど、途中で力尽きて響夏の後ろを走った。

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