双子の姉妹の マキとマイ
私は近くの服屋さんで、適当な服を買って着た。

私は目を輝かせながら、ワンピースの裾をつかむ。


は、はじめてこんな服を着た。


私はくるんっと、一回転してみる。


それにあわせて、ヒラヒラっと裾が揺れる。


か、か、可愛い!!


私がいつも着ているドレスは、重たいからこんな身軽じゃないしなぁ。

そんな感動に浸っている私の肩をトントン、と誰かが叩いた。


「ん?」

振り返ると、そこにはニコニコ笑った響夏がいた。


響夏は私の耳元で囁いた。


「マキ。楽しいのは分かるけど、さっきからすっごい見られてるよ?」

私はバッと辺りを見回した。

みんな私に大注目。

うわぁー!
やってしまった!

そんな私に気づかず、みんな笑顔で私のために道をあけた。


響夏がこそっと私につぶやいた。

「マキって、みんなに好かれてるんでね。怒ったら怖いのに」

「響夏……美術館に行くのやめて、三途の川見に行く?」

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