双子の姉妹の マキとマイ
響夏はアワアワと慌てながら、首をかしげた。


そっかぁ。


響夏も人間だから、これにはびっくりなのかなぁ?


響夏が見ていたもの。


それは、石碑だ。


ただの石碑じゃない。


人間から魔界人になった人のことが書かれた石碑だ。


私は響夏を見上げて言った。


「今までに一度だけ人間は魔界人になったの。その人間は学者だったらしいわ。そして王様に頼んだのよ。魔界人にしてほしい、と」


響夏は真剣に私の話を聞いている。


真っ直ぐと私の瞳を見つめて何も言わない。
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