双子の姉妹の マキとマイ

自主練【マキ】

魔界から帰ってきた私たちは、あまりの疲労に1週間も学校を休んでしまった。


その1週間は響夏とマイの遅れている勉強を宙と2人で教えてあげたり、響夏と宙に魔法を教えたり。


1番最初の進級は、進級して1週間以内に基礎知識を身に付けないと、与えられた称号を取り消されてしまう。


だからどちらにしろ、1週間は確実に休まなくちゃいけなかった。


響夏も宙も学校からは特別視されているらしく、担任には何も言われなかった。


そして、無事にある程度の知識が身につき、一週間後から今まで通りの生活が始まり、平和に何事もなく月日が過ぎ去って行った。



でもそんな今まで通りの日常も2週間前から少しだけ変わった。


それは……。


「こらーー!!!マキ!!思想にふけってないで、ちゃんと審判と点数つけなさーい!!」


私の思想を甲高い怒鳴り声で打ち破ったのは、円香だった。


明日他校のバスケットチームと試合があるのだ。


うーー……。


だって点数付けるのも審判するのも、めんどくさいし楽しくないんですもの。


そんな私に未だに敵意むき出しの女子が、私に聞こえるようにボールをつきながら言った。


「ふんっ。点数つけることも出来ないなんて、役立たずね」


私は未だに敵意むき出しの彼女の名前も知らない。


知りたくもないからね。


彼女は長いクルクルの茶髪を一つに束ねている。


私は彼女のことを密かにクルクルとよんでいる。


いかにも頭が悪そうな彼女にはぴったりだ。

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