双子の姉妹の マキとマイ
間違いなく響夏だ。


な、な、なんなのよ!?


私は前からも後ろからも抱きつかれ身動きがとれない。


「マキ姉さん」


そこに無表情の宙があらわれた。


た、助かった。


宙なら常識人だから助けてくれるはず。


私は期待の眼差しを宙に向ける。


宙は珍しく本当に焦ったように言った。


「どうしよう……俺の抱きつく場所がない…」


「抱きつくなぁぁぁぁぁぁ!」


何を真面目くさった顔して言うのかと思ったら、抱きつく場所がない!?


とうとう、宙までもがおかしくなってしまった。



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