双子の姉妹の マキとマイ
「イッ……タ!」


手のひらに鋭い痛みがはしった。



「え?どした!?」


響夏が慌てて私の手のひらを見る。


どうやら、ガラスの破片で切ったらしい。


手のひらからは血が流れている。



響夏は私の手のひらに唇をよせた。


え!?


「ちょっ!?なにやってんの!?」


「え?舐めて消毒?」


何食わぬ顔で言う響夏。


んなっ!!!


私はバッと手を引いて言った。



「ばか!魔界人の血を飲んだら魔界人になるんだから!こんなの私が舐めとくわよ!!」



正直、魔界人になるからじゃなくて、恥ずかしいから拒否した。


私はペロッと血を舐めた。


血を舐めた。


あ、しまった!!


気付いたときには、遅かった。



頭がくらくらして、一瞬だけ意識を手放した。



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