双子の姉妹の マキとマイ
「結構前に俺が言ったこと覚えてる?」


覚えてる。


覚えてるよ。


私は目をつむったまま、何も答えない。


響夏はそれでも楽しそうに言った。


「『いつか、雪がふらなくても手がつなげるようになる』って話したよね??」



うん。


覚えてる。



響夏とした話は絶対に忘れてないよ。


「ほらね?俺が言った通り、ちゃんとつなげただろう」



本当だわ…。


私は口を開いた。












「あのね響夏。私ね、響夏のこと好きよ……」








一瞬、その場が静かになった。


うわー、なんか眠い。


私は眠りに落ちた。


意識を手放す前に、響夏の真っ赤な顔だけが脳裏に焼き付いた。
< 328 / 507 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop