双子の姉妹の マキとマイ
走ることの嫌いなマキ姉が、猛ダッシュでそのアトラクションに近づいて行く。


その後に続くように響夏も走る。



「あいつらは子どもか」


宙が無表情でつぶやいた。


「えー、だって子どもだよぉー?」


私がニコッとしながら言うと、宙がまぁなっと答えた。



そして私の手を宙が優しく包み込んだ。



私は反射的に手を引いてしまった。



だ、だ、だっていきなりそういうことするんだもん!!


宙が不機嫌そうな顔で言った。


「なに?」


「こ、ここは人がいるから……恥ずかしい」


よく考えれば告白したときも、誰かに見られてた可能性があった!!


わぁーーーー!


今考えたら恥ずかしい……。


私は頬を赤く染めてうつむいた。


「ふーん?」


宙はそういうと、さきさきと歩いて行ってしまった。
< 337 / 507 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop