双子の姉妹の マキとマイ
ど、ど、どうしよう!!


完璧にあれは怒ってる!!


私はおどおどしながらも宙の後を追いかける。


「マーイー!!はやくーーーー!」


マキ姉がジェットコースターに乗り込みながら私に言った。


うぅ……。


今だけ、楽しそうなマキ姉が恨めしいよ。


私は涙目になりながら、先に乗った宙の隣に腰を落とす。


「マイ」


ガタンゴトンと音をたてながら乗り物が動き出したとき、宙が私の名前を呼んだ。


私は一瞬肩をふるわしながら、宙のほうを向く。


宙は無表情で手をだしながら言った。


「手をつないでたほうがいいと思うぞ?」


「え?」

そんな私の気の抜けた返事は、絶叫と共に消え去った。
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