双子の姉妹の マキとマイ

嘘つきのさよなら。【マキ】

私は頬を両手ではさんで、心の中で何度も繰り返しつぶやく

大丈夫!これから待ち受けてるものは全部作り物!絶対に怖くなんてないからね。


響夏が珍しく無表情で言った。


「マキ?違うところに行く?」


「ぜ、全然大丈夫!!絶対に怖くなんてないからね!」


私は目をギュッとつむって、恐怖をおさえつける。


「んー、まぁ、いいけど。次だよ?」


ビクッと私は肩をふるわした。



む、む、む、無理!!!!!



私は半泣きになりながら、響夏の手を握った。


響夏がニヤッと笑いながら言った。



「ん?どうしたの?」


うぅ……。


絶対にわかってる!!


絶対に私が怖がりなのを知ってる!!


私は悔しいから涙だけはこらえて言った。


「怖いから…違うのに乗ろう?」


響夏はニカッと微笑みながら私の頭を撫でた。


私は不意に涙が出そうだったから、グッと歯を食いしばる。
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