双子の姉妹の マキとマイ
後ろを振り返ると首をかしげる円香ちゃんと、真剣な顔をした宙と響夏。


私は円香ちゃんの手を握る。


私の顔を見た円香ちゃんは、心配そうに眉を寄せた。


私は握った手をギュッと強く握り直す。


「円香ちゃん。今からする話は突拍子も無い話だけど全部事実なんだ。この話を聞いてどうするかは円香ちゃんに任せるけど、怖がらずに聞いて」


どうしても分かってほしい。


私は目を閉じる。


すると自然と、マキ姉と円香ちゃんが笑いながら話している姿が浮かぶ。


マキ姉が…。


私は目を開けて円香ちゃんを見つめる。


円香ちゃんはマキ姉が唯一、自分一人で作ることのできた友達だから。


嫌われてもいいし、軽蔑されてもいい。


ただ最後まで怖がらずに聞いてほしい。
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