双子の姉妹の マキとマイ
私は二人から目をそらさずに言った。



「マイと違うって、どういう意味ですか?」


「……」


二人とも黙ったまま私を見つめている。


そのまま私は続ける。


「私とマイの何が違うって言うの。産まれた順番が私の方が早かっただけで、私もマイもお母様とお父様の子供よ。……私、いつも疑問に思ってた」


グッと目に力を入れた。


涙がこぼれそうだったから。


でも今は泣くべきところじゃない。


泣かずにきちんと、二人と向き合わなくちゃいけないわ。


手のひらに爪が食い込むのを理解しながらも、もっと強く手のひらを握りしめた。



「マイが褒められることでも、私は褒めてもらえなかった。それは私にマイ以上のことをお母様達が求めていたからなのは分かってるわ。期待されることは嫌いじゃないし、それに答えたいとも思う。けど、私だって褒めてもらいたかった」


いつも、同じことをして褒められるのはマイ。


期待されるのは私。


私とマイはいつだって一緒だった。



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