双子の姉妹の マキとマイ
私はバッと手すりに足をかけ、体を乗り出した。


「マキ!!!」


「なにやってるの!?やめないマキ!!」


お父様とお母様の悲鳴に近い声が聞こえる。


自分でも自分の行動がわからない。


普段なら絶対にこんなことしない。


絶対に横にある階段を使って下に降りてる。


でもその時間がもったいない。


だって飛び降りればすぐに響夏はそこにいるんだもの。


私は今、悔しいくらいに響夏を信頼しきっている。


こいつなら私のことなんて簡単に抱きとめちゃうって。


軽々と私のことを抱きとめたあと、私の不安を吹き飛ばしてくれるくらいにギュッて抱きしめくれるって。



そんな現実味のないこと信じてるんだわ。



私は迷いなく手すりから下に飛び降りた。
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