双子の姉妹の マキとマイ
お母様はスッキリした顔の私たちを見つめて、フッと微笑んだ。


そんなお母様の意図ははかりかねたけど、私はギュッとマイの手を握りしめて言った。


「私たちが無責任なことを言っているのは分かってるわ。でも、お願い!私はどうしてもこの人たちといたいの!!」


私たちが悪いのはちゃんと分かってる。


でも、どうしても響夏と離れたくない。


響夏以外の人と一緒に居たくない。


円香ちゃんとも宙とも、もっとたくさん遊びたい。


私の大切な人たちは人間界にいるの。


私は祈るような気持ちでお母様を見つめた。



「いいわよ」


「「え?」」


私たちは声をそろえて聞き返す。


そんな私たちが面白く見えたのか、お母様は笑ったまま言った。


「だから、このまま王位を継がなくても許すわ」


え?


私たちは顔を見合わせる。


「「はぁぁ!?」」


珍しい反応をする私たちの肩を誰かがポンポンっと叩いた。


振り返ると、ニコニコと笑ったルルアとイルが立っていた。


「マキ様、ご安心を!魔界のことはこのルルアにお任せください♪」


「は、え?何を言っているのルルア?あなたは王位を継ぐ気なんてないんじゃ…」
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