双子の姉妹の マキとマイ
響夏は無反応を決め込んだかと思ったら、バッと起き上がった。


私もつられて起き上がり、お互い向かい合うようにベッドの上で座る。


チラッと窓からもれた月の光に照らされた響夏の顔は怒っていた。


「きょ、響夏?」


「ねぇ、マキはさ。俺のこと男だと思ってる?」


いきなり投げかけられた質問に、私は固まってしまう。


意味わからないわ。


響夏が意味わからない。


私は首を傾げながら言った。


「何言ってるの?響夏は男じゃない。当たり前のことでしょう」


「それが分かってないんだってば。……もう俺知らない。マキが悪いから」



そう言った瞬間、唇を塞がれた。
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