双子の姉妹の マキとマイ
「ありがとう!」


よかったぁ。


道はあってるみたい!


女の人は微笑んだまま言った。


「実はお姉さんも戸間さんのお家に用があるの。一緒に行こっか」


「…お姉さん?」


「うん。お姉さんだから。つっこまないで」


すごい勢いでまくしたてられた。


チラッとお姉さんの左手の薬指を見ると、ママとパパがしているような指輪がない。


…かわいそうに。


私は少し憐れみの目を向けた。


するとそれを察知したお姉さんは苦い顔をした。


「本当にそっくり…。絶対父親似ね」


ボソッと呟いたお姉さんの声は、少し小さくて聞き取れなかった。
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