双子の姉妹の マキとマイ
女の人は窓の前まで歩いていくと、私を手招きした。


なんだろう?


疑問には思ったけど、素直に窓際に行く。


すると窓の外から、リイちゃんが見えた。


女の人はリイちゃんを見つめる私に言った。


「ヒナちゃんが思ってることを、リイちゃんに伝えればいいんだよ。学校の事で後悔はないけど、リイちゃんと気まずいのは嫌なこと。離れていても、本当の友達は友達のまんまなの」


私の肩をポンっと叩いて、女の人は笑った。


「ヒナちゃんが離れてても、リイちゃんのことを友達だって思ってたら大丈夫!」


私はその言葉聞いて、たまらなくなった。


そして大きな声で窓から体を乗り出して言った。


「リイちゃん!!!!」


私の声に気付いたリイちゃんは、私を見た。


そして走り出すと、家の扉を開けた。


私も部屋を出て、階段を駆け下りる。


階段の途中でお互い立ち止まる。


いきなり動いたせいで、私は息が上がってしまった。
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