双子の姉妹の マキとマイ
「……へ?」


突然の言葉に理解できず、首をかしげながら顔をあげた。


その瞬間。


私は自分でもわかるくらい、頬を赤く染めた。


初めて見た、宙の笑顔に。


「すっげー、似合ってる」


私を見つめる漆黒の瞳を少し細め、白い歯を少しだけのぞかせ微笑む宙。


私は顔を真っ赤にしたまま、挙手して言った。


「は………反則!!」


私は大きな声で言った。


はっ、はっ、反則です!


あんな笑顔、不意打ちに見たら誰でも赤面するわーー!!


は、初めて見た。


宙の笑顔。


いっつも無表情のくせに、あんなふうに笑うなんて……。


そのギャップも反則だぁぁぁ!!


「落ち着けマイ。まずは手をおろして、もう叫ぶな。そしてただちに制服に着替えて、服を買ったら店を出るぞ」


私の意味不明な行動が恥ずかしかったらしく、早口で言い終わると私を試着室の中に押し入れた。
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