乙女魔法壁隊GARNET RIBBON
あなたを守り隊!
二十一人の乙女達が奉仕する、エバス教会の宿舎内では、真夜中にある一つの脱走劇が演じられていた。

「待ちなさい!キャロル!!」

「あなたが行った所で、どうにもならないわ!」

「悔しいけれど、私達は余りにも無力!

定めには逆らえない…キャッ!」

キャロルは栗毛色のポニーテールをなびかせ、自分を押さえ込もうとする乙女達をはねのけ、宿舎の出口目指して駆けていた。

「何が定めだ、預言書だ!

そんなの、私、信じない!」




-禍々しき八つ指の左手 蘇りし時

薔薇の騎士は 立ち上がり

轟音灼熱 激突の末

その左手と共に 消ゆ…


「後悔はしない…私の命一つで、世界が救われるのなら…」-



「私達、言われたじゃない!リオン様に!」

「ここで勝手をする事は、リオン様の気持ちを裏切る事に…」

「私達は、幸せにならないといけないの!

それが…それがリオン様の願いだったじゃない!

みんな!『魔法盾』でキャロルを!」

「そうは行くか!」
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