愛するが為の奈落

一時間程経ち、社長が何か言いたげに私を見つめながら目で合図をし立ち上がり、座敷から下りて玄関へと向かったのを良い事に彼を残し私も社長の後を追った。


「ごめん圭介、直ぐ戻る」

「わかったよ」


玄関を出た刹那、不意に引き寄せられるがままに路地裏に入り、大きな身体に身を抱き締められた。
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