ねぇ、これって罪?
そんなわたしの気持ちを察したみたいに。
「……じゃあさ、彼とのセックスはどう?」
山中はあたしの耳元で小さくそう囁く。
―――ねぇ山中、アンタってほんと罪な男よね。
わかってるくせにそんなこと聞くなんて。
「……わかってるくせに聞くなんて、罪な男よね?アンタ」
あたしはそう言って山中の手を握り返す。
―――山中はまた怪しくニヤリと微笑み。
「―――じゃあさ、俺とのセックスがどんなのか、試してみない?」
また甘くそう囁く。
「―――わたしってほんと、罪な女よね」
「―――そういう俺も、罪な男だよ」
山中は小さくそう呟き、あたしの耳元に口づける。
……そう、あたしは山中を見つめているうちに、山中に抱かれてみたいという気持ちが高くなった。
彼氏がいるというのに、ほかの男に抱かれようとするあたしは、ほんとに罪な女よね?
―――でも仕方ないじゃない?
彼氏よりももっと甘くて激しい刺激がほしいんだもの。
―――刺激のあるセックスって、いいものよ。
そう思うあたしは、罪でイケない女。
≪完結≫